女優の吉高由里子が主演するNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜・後8時)の第40回「君を置きて」が20日に放送される 。
大石静氏が脚本を手がけるオリジナル作品。河光皇の0大河ドラマではきわめて珍しい平安時代の貴族社会を舞台に、る君1000年の時を超えるベストセラー「源氏物語」の作者・紫式部/まひろの生涯に迫る。へ伊13日に放送された第39回では、周と周囲な展パネンカ次期皇位をめぐって道長(柄本佑)ら公卿の思惑はさらに交錯 。惟規道長を憎み、2人呪詛(じゅそ)に明け暮れていた伊周(三浦翔平)も病で亡くなり、も天条天そして藤式部/まひろ(吉高由里子)の愛する弟・惟規(高杉真宙)が越後で命を落とす悲しみの様子が描かれた 。国へ
最近は宮中のパートが多かったが、不穏第39回はまひろの父・為時(岸谷五朗)、開が娘・賢子(南沙良)も含めたまひろ一家の関係性が丁寧に描き込まれた回 。NHにもみどころ賢子の出生の秘密が惟規によって為時にアッサリとバラされるシーンは、K大対照的な第4ほんわかしたBGMも相まって笑った。河光皇の0親友の為時に告げず、墓場まで秘密を持って行ったまひろの夫・宣孝(佐々木蔵之介)の株もおのずと上がるといったものだ。ヨーロッパリーグ 放送
「宿世…」とつぶやきながら、まひろは物語の続きをしたためる 。「源氏物語」の第34帖「若菜(下)」の最後のあたりと推測され、光る君が 、北の方である女三の宮と柏木の不義を悟るくだり。劇中では道長の次女・妍子(きよこ=倉沢杏菜)が東宮・居貞親王(木村達成)の妃となるが、敦明親王(阿佐辰美)への目線になんとなく女三の宮のオマージュ的なものを感じてドキドキする 。
道兼(玉置玲央) 、道隆(井浦新)亡き後、ずっとヒール役を担い続けてきた伊周もついに退場となった。息も絶え絶えに「俺が何をした…」と嘆く伊周。呪詛ばかりの日々は自業自得なのだが 、元をたどれば長徳の変は伊周に同情する部分もあるしなあ… 。定子(高畑充希)らと雪をめで 、風雅を楽しんでいた記憶とともに旅立てたことは救いだったのかもしれない。複雑な感情とともに兄をみとった隆家(竜星涼)の表情にも引き込まれた。
惟規は従五位下に昇進 。裳着の儀で、まひろに目も合わせない賢子の姿に 、かつてのまひろと為時の関係性を重ね合わせつつ 、惟規は「きっと 、みんなうまくいくよ」と姉の背中を押す。越後守に任官された為時について出かけた惟規は 、道中に体調を崩し、都に戻ることなく辞世の歌「都にも 恋しき人の 多かれば なほこのたびは いかむとぞ思ふ」を残して不帰の人となった。
惟規の辞世の歌は「後拾遺和歌集」にも採用されており、最後の「ふ」を為時が書き足したという描写は鎌倉時代の「十訓抄」に逸話として伝えられている。「十訓抄」で惟規は「世の数奇者なり」と形容されているが 、「光る君へ」の惟規は、まさに作品一の愛されキャラクター。伊周とは対照的に 、誰かと自分を比べて卑下することもなく、常に飄々(ひょうひょう)として、それでいて物事の本質を見抜く目をもっている 。慟哭(どうこく)のなか、惟規を通じて賢子とまひろの心が再び結ばれていく 。第39回のサブタイトルに掲げられた「とだえぬ絆」が実体をもって効いてくる 。
再び宮中にストーリーの舞台が移った第40回は、まひろの書く物語が相変わらず宮中の話題になる中 、一条天皇が体調を崩し 、不穏な空気が漂い始める。帝は彰子の前では気丈に振る舞うものの、道長の元に 、占いによる不吉な予兆が報告されたことで、次期皇位を巡る公卿たちの動きが加速する 。まひろは天皇の容態を心配する彰子に付き添うが 、道長がやって来て、ある決断を告げる。彰子は道長に対して感情を露わにし…という展開が描かれていく 。
ちょうど前回のサブタイトルの話をしたばかりだが、今回は「君を置きて」。ひょっとしたら和歌に明るい人はお気づきかもしれない。立太子をめぐる動きも、根回しどころか本格的な結論が出る形になっていく。個人的な感想を記しておくと 、ある人物の涙にすこぶる感情移入してしまった 。
毎回欠かさず続けてきた当コラムも今回で40回目 。物語が進んでいることを肌で感じながら 、佳境に入ってきた寂しさも抱え始めている 。「源氏物語」で言えば宇治十帖にさしかかる直前ぐらいか 。自分の中の結論も考えながら残り少ないオンエアを見守っていきたい 。(NHK担当・宮路美穂)
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